男性泌尿器科

泌尿器科とは

泌尿器科は、腎臓、尿管、膀胱、前立腺など、「尿の産生から排尿までの尿路」に関係する臓器を対象とする診療科です。
対象とする臓器の形態が男性と女性ではかなり異なるため、男性だけの疾患もあれば、女性に多い疾患もあります。

男性泌尿器科の対象となる疾患

こんな症状でお悩みではありませんか?

頻尿について

尿の回数が多い状態。通常日中であれば8回以上、夜間は1回以上あれば頻尿といえますが尿量は水分の摂取量などによりかわりますので、たくさん水分を取っている場合にはこの限りではありません。
初診時に尿検査を行ったあと、お話を聞いて診断し、エコー検査や尿流量検査などを行うこともあります。ご自宅で1日の排尿時間、1回ごとの尿量、尿もれの有無、摂取した水分量を記録していただく、排尿日誌をつけて頂くこともあります。
治療としては行動療法や内服治療などを行います。

夜間頻尿について

夜間に1回以上、トイレに起きる。
起きてしまう理由としては強い尿意や睡眠障害、夜間に尿が多く作られる、睡眠時無呼吸症候群など、原因はいくつか考えられます。
診断や治療は頻尿と同様です。

夜間多尿について

睡眠の深さや多飲が原因となることが考えられます。
夜間の尿量が昼間と比べても多くなってしまう状態、一般的には一日の尿量全部の3分の1以上が夜間に出ている人を指します。
その他、糖尿病・高血圧症・睡眠時無呼吸症候群が基礎疾患として影響している場合があります。
診断や治療は頻尿と同様です。

前立腺肥大症について

前立腺は男性特有の臓器で、膀胱の出口にあり、くるみほどの大きさで精子を保護する精液の成分を産生します。前立腺の中を尿が通って出るため、前立腺が腫れるとおしっこが出にくくなります。
年齢とともに前立腺が肥大し、50歳代の男性の約40~50%、80歳以上の男性では80%を超える人に前立腺肥大症があると言われ、男性の老化現象の一種と言えます。
しかしながら、前立腺の大きさと尿の出にくさは必ずしも相関しておらず、前立腺肥大があるからすべての人に治療が必要というわけではありません。肥大した前立腺が尿道を圧迫して排尿障害、頻尿などの症状が出た場合を前立腺肥大症と呼びます。
前立腺肥大症の症状には尿が出にくいと言った排尿症状、トイレが近い、特に夜間の頻尿や尿に間に合わないといった蓄尿症状、また排尿後も尿の切れが悪い、残った感じがすると言った排尿後症状があります。
病気が進行すると、お酒を飲み過ぎたり風邪薬をのんだりした際に突然、自分の力では尿が出せない尿閉という事態になり病院で処置をする必要があります。さらに進行すると、腎臓に負担がかかり腎不全という生命にかかわる危険な状態になる場合もあります。
診断や治療は頻尿と同様ですが、進行例では手術加療や自己導尿が必要になることがあります。

過活動膀胱について

「尿意切迫感(突然現れる強い尿意)を主症状とし、頻尿あるいは切迫性尿失禁をともなう自覚症状を特徴とする症状症候群」と定義されています。トイレに行きたくなると我慢できない、または、トイレに行きたくなると我慢できずに漏れてしまう方はこの病気の可能性があります。
40歳以上の15%程度にこのような症状があり、70歳以上では男女とも3人に1人は過活動膀胱との報告もあり、加齢に伴い患者さんの数は増加します。その治療は内服治療が中心です。
通常の内服治療を行っても十分効果が得られない重症の方には、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法という新しい治療も始められています。
診断や治療は頻尿と同様です。

尿路結石について

一般的には男性に尿路結石が多く、約7人に1人に結石があることが分かっています(女性は12人に1人程度)。体質・家族歴・食生活などが重要視されます。
腎臓で出来た結石が、なんらかのきっかけで尿管内に落ちて、尿管で引っかかった際に尿管が拡張したり、痙攣することで痛みが誘発されると考えられています。
痛みは左右どちらかの腰背部の強い痛み、下腹部の違和感、同側の睾丸に響く痛み、頻尿、残尿感として感じることもあります。また、痛みとともに肉眼的血尿を認めることがあります。
結石の有無は検尿や画像検査(レントゲン、CT、超音波)や自覚症状で判定していきます。
結石の大きさや場所で、結石を砕くような治療が必要なのか、ご自身で排石できるのかを判断します。
よく結石が溶ける薬とか、結石が出易くなる薬がないかと頼まれます。実際に無い訳ではないのですが、即効性がないので基本的には鎮痛薬での対応がメインになります。痛みが強ければ坐薬や点滴で痛みを抑えます。
通常、5mm以下の結石(最大1cm程度まで)は自然に排石が期待できます。毎日、よく尿を観察しておきましょう。結石が小さいと出てもわかりにくいので、1ヶ月を目安に画像の検査を行い。排石しているかどうかを確認します。
再度、結石の痛みが出るかでないか、不安な日々を送ることになるかもしれませんが、痛みが出た場合は鎮痛薬を使用し経過をみます。いずれ解決しますので頑張りましょう。
また結石を確認できたら、医療機関に持参しましょう。結石分析といって、結石の内容で今後の予防策を考えることができることもあります。

尿路結石について

血尿について

目に見える肉眼的血尿や健康診断で指摘されるような顕微鏡的血尿に大きく分かれます。
原因がわかるものには膀胱炎や尿管結石、膀胱癌、腎炎などがあります。排尿時の痛みや腹痛を伴う場合には膀胱炎や結石が疑われますが、それ以外の無症状の血尿は細かく検査しないとわからないことが多いです。また、原因がわからない突発性腎出血などもあり、目に見える血尿を認めた場合には医療機関を受診することが勧められます。

肉眼的血尿

初めて血尿を自覚した時にはとても慌ててしまうと思います。その際の注意点は、前に書いた通り、痛みなどの自覚症状があれば比較的単純な原因(膀胱炎や結石)であると考え、一旦落ち着くことです。また、血尿といっても大分濃さが違いますので、下図を参照してください。一番右側の血尿や右から2番目のような色で、あきらかに透明度のない血尿では血の部分が固まり、膀胱で詰まってしまうことがあるので要注意ですが、すぐに貧血になって倒れてしまうことはありません。まずは落ち着いて、水分を多く取って尿を薄くすることが大切です。その上で医療機関に相談してみてください。

顕微鏡的血尿

検診にてよく指摘を受けます。尿検査ではいろいろな項目がありますが、潜血が陽性でも偽陽性も、尿沈渣を施行することが必須になります。尿沈渣とは顕微鏡で赤血球などを観察し、その個数で異常があるかを判定します。毎年尿潜血陽性でも尿沈渣に異常が無い方もいらっしゃいます。尿蛋白陽性の場合は腎臓の炎症も考慮する必要があり、定期的な精密検査をお勧めしております。

顕微鏡的血尿

前立腺炎について

前立腺炎とは、前立腺という男性の尿道のまわりにある組織が何らかの原因で炎症を起こす病気です。前立腺炎は、急性のものか慢性のものか、細菌感染によるものか感染以外によるものかで分類されます。尿道を取り囲む組織に炎症が及ぶため、炎症による激しい痛みだけでなく、尿に関わるさまざまな症状が生じることがあります。
前立腺炎の発症原因の多くは不明です。細菌感染が尿路や血流から前立腺に広がる結果、前立腺炎を起こすことがあります。細菌感染は、徐々に発生して繰り返し起こる傾向をもつこともあれば(慢性細菌性前立腺炎)、急速に発生することもあります(急性細菌性前立腺炎)。細菌感染がなくても慢性前立腺炎を起こすことがあります。この種の前立腺炎は炎症を伴う場合とそうでない場合があります。ときに、細菌感染を伴わない前立腺炎によって炎症が起こっても、症状が現れない場合もあります。

症状

前立腺炎の症状は、原因や発症様式によって異なりますが、典型的には尿路を刺激される症状や会陰部のあたりの痛み(排尿時痛)があります。
症状が起こるすべての型の前立腺炎では、症状の多くが膀胱および骨盤部、特に会陰部(陰嚢と肛門の間)の筋肉のけいれんに起因します。痛みは会陰部、腰、しばしば陰茎と精巣に起こります。また、排尿の回数が増えて急に排尿したくなることがあり、排尿すると痛みや焼けつくような感覚が生じることもあります。勃起や射精が困難になったり、勃起や射精に痛みが伴うことすらあります。便秘が起こることがあり、排便時に痛みを伴います。
尿路の刺激症状には、おしっこが近い(頻尿)、突然尿意をもよおし我慢できない(尿意切迫)、尿の出がよくない(尿勢低下)、排尿の直後なのにまだたまっている感じがする(残尿感)などがあります。また、会陰部あたりの痛みだけでなく、陰茎の先端、腰部、精巣に痛みを感じることがあります。
さらに、急性の細菌性前立腺炎では、感染による炎症の症状が全身に現れて、高熱やふるえ、だるさなどがみられることがあります。症状はより重くなり、発熱や悪寒、排尿困難、血尿など、がみられます。細菌性前立腺炎が原因で、前立腺に膿がたまって膿瘍を生じたり、精巣上体炎になることもあります。
慢性の前立腺炎では、前立腺の痛みや射精痛、さらに会陰部の不快感などが、劇的ではないけれども慢性的にみられます。

診断

問診で会陰部の痛みや尿路の刺激症状がみられることを確認した後、前立腺の診察と尿検査を行うことが原則です。前立腺には炎症によるむくみなどがみられます。特に急性細菌性前立腺炎では、前立腺が腫れていて、触れると痛むことがあります。尿検査および培養検査によって、炎症を示す白血球または感染を示す細菌の存在が分かることがあります。
急性の細菌性前立腺炎が疑われる場合には、菌を血液中にばらまく危険性があるため前立腺を強く圧迫する検査処置はしません。腹部超音波検査(時にCT検査)などの画像検査を行い、前立腺の大きさや形状、周囲の炎症性変化を確認します。

治療

前立腺炎の治療は、原因により異なります。
細菌性の場合、原因菌に効く抗生物質を投与しながら全身状態を改善させます。非細菌性の場合、薬物療法や生活習慣改善などのアプローチを行います。そのほか、症状を和らげるための鎮痛薬や尿を出しやすくするための薬を用いることもあります。

感染がない場合

培養で細菌感染が確認できない場合、通常は前立腺炎の完全治癒は困難です。この種の前立腺炎に対する治療の大半では症状が和らぐものの、前立腺炎自体の完全治癒には至らないことが多くみられます。こうした対症療法は、慢性細菌性前立腺炎でも試みられます。しかし、それらの治療法がどの程度効果的かは明らかではありません。
薬物療法のうち、便軟化剤は便秘による排便時の痛みを和らげます。鎮痛薬や抗炎症薬は、原因を問わず、痛みと腫れをある程度軽減します。アルファ遮断薬(ドキサゾシン、テラゾシン、タムスロシン、アルフゾシン、シロドシンなど)は、前立腺の筋肉の緊張を和らげて症状を緩和するのに役立つ可能性があります。理由は明らかではありませんが、抗菌薬で非細菌性前立腺炎の症状が軽くなることがあります。他の治療を行っても症状が重い場合は、最後の手段として、前立腺の部分切除などの手術が考慮されます。
当院では内服治療で改善しない症例に対し、CELLIMPACT ultra(低出力体外衝撃波を使用した治療)による前立腺炎治療もおこなっています。

膀胱がんについて

膀胱にできる癌で、自覚症状のない血尿が出た際に注意が必要です。早期発見の場合は、内視鏡の手術が可能ですが、進行している場合は、摘出手術が必要になります。
症状で最も多いのは無痛性血尿(85%)です。膀胱鏡的に同定できる膀胱腫瘍のほとんどすべては、少なくとも顕微鏡的血尿を示すとされます。血尿は間欠的なことが多く、1-2回の陰性結果では膀胱腫瘍を除外できません。
膀胱癌を疑う場合には、尿細胞診検査・超音波検査、膀胱鏡検査・CT検査など行い診断致します。

PSA検査・前立腺がんについて

国立がん研究センターの報告では、国内の男性の癌罹患率で前立腺がんが2位となっています。
PSAはprostatic specific antigenの頭文字を取ったもので日本語では前立腺特異抗原といわれます。約30年前から血液検査で測定できるようになりました。前立腺がんはそれまで殆どが進行して自覚症状を伴ってから発見されていました。しかし、PSA検査ができるようになってからは早期の前立腺がんが診断できるようになりました。正常値は一般的には4.0ng/ml以上とされています。
PSAが異常値であれば癌の可能性があります。検診が積極的に行われる結果、毎年多くの方が生検を行い、前立腺がんと診断される方が増えたと考えられます。

前立腺がんの治療

一般的には前立腺癌は緩徐に進行し、年齢が高い方に多く見つかる傾向が高いことがわかっています。治療も手術、放射線治療、ホルモン治療と選択肢が多く、根治ができなくても長年コントロールが可能です。
進行した前立腺がんはホルモン治療でがんの進行をしばらくの間抑えるような治療しかできませんが、早期の前立腺がんは手術や放射線治療の対象になり完治を目指すことができます。数年前からダ・ヴィンチというロボットを使用した手術が可能となり、出血やキズの痛みも最小限で行えるようになりました。
放射線治療は一般的には体外から照射する外照射が一般的でしたが、線源を前立腺内に埋め込む治療(小線源治療)もあり、以前に比べて頻尿や頻便などの副作用も減らすことができるようになりました。
また、待機療法といって、一度前立腺がんと診断されても、顕微鏡の検査で比較的弱いタイプであったり、PSAが一桁であったりする場合に、ごく一部の方ではありますが一時的に治療を延期して待機するといった考えもあります。

当院で可能な検査と治療

当院では診断に関してはPSA検査や前立腺エコーを行い、異常がある場合には他院に依頼しMRI検査を行います。MRI検査で前立腺がんが強く疑われる場合には前立腺の針生検も行うこともあります。治療に関してはホルモン注射や内服治療が可能です。PSA値が気になる、健康診断でPSA高値を指摘された方、親戚に前立腺癌がいらっしゃる方は、相談にいらしてください。

はなしま泌尿器科クリニック
診療内容泌尿器科
住所千葉県八千代市大和田新田510-2
プログレス花通1-A
※駐車場あり(11台)
TEL047-459-7755
アクセス東葉高速鉄道【八千代中央駅】より徒歩7分
東洋バス【ゆりのき台三丁目】降車目の前
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